恵比寿・Guilty(ギルティー)で死の舞踊、胃がいたた

先週ファーストライブ興行を催した俺の中学時代のフレンズによるバンド、デザート・イーグルのセカンド興行が本日あって、
当初行く予定はなかったがゲストとしてドリンク代だけで入れてくれるというので行った。
前回素人たる俺らサイドから「楽しそうに弾いてない(=余裕がない)」と指摘を受けたため、楽しそうにやろう、ギグろう、
かまそう、というのが今回のテーマであったらしい。
出来て間もない新生児グループという事は以前書いたけれども、もちろん結成以前に本格的にやっていたという者もいないため、
スキルの方もまだまだこれから、伸びていくという段階のようだ。
しかし俺なんかはその類のセンスがほとんどないので(たて笛はソプラノアルト問わずクラスでも上手い方だったが)、ただ立派な音が聞こえてくるというだけで感動、
ヴォーカルを務める元クラスメートの様になった格好も手伝って上手、上手なんていってた。


今日も一組目で登場したデザート・イーグルは、前回の反省を生かし客にノリを強要。
いや、この強要というのは言葉が悪いけれども、しかし作戦としては実は正しい。
ライブハウスの中は決して満員のお客、ということもないし、熱狂的なファンばかりということもなく、要するにほぼ身内ばかりなのであって、
だからといって身内同志が全員知り合いということもない。
ライブに行き慣れている者でもこの「身内同志ならではの微妙な距離感」を超える事は難しいだろう。
自然なノリが期待できないということを学んだヴォーカルの元クラスメートは己がワーワー言うことで突破を図ったのだ。
その効果が多少出て、手拍子をするオーディエンスが増えていた。
俺はどちらかというとプレイを見たい方なので、身体を貧乏ゆすりのように揺らしたりするくらいしか出来なかった。


最後でベース担当のヤオ君が自慢のベースに接吻をするというパフォーマンスを見せ、その予告を聞いていた俺は笑って、ライブは終わった。


ライブハウスというところは立って聞いているだけでも体力を消耗するので、
本当はデザート・イーグルのだけ見て帰ろうかと思ったのだが、話している内に二組目が始まったので結局見ることにしたところが、
その二組目の、遠く愛知県から来たというバンド(名前を忘れてしまった)の音が凄くて度肝を抜かれた。
なんか一番前に陣取ってわらわらやってるのはファン?と思ったところに、腹はおろか腕毛をも揺るがす大ボリュームの音が襲い掛かってきた。
本当に腕に柔らかい布みたいな物体が当たっているような気がするほどパワフルで、最初の曲を聞いた時は心底凄いと思った。これプロ?ってくらいに。
もちろんライブハウスならでは、歌詞は何を言っているか全く聞こえないし、ぎゃんぎゃんいってて全体像がよく分からない。
しかしデザート・イーグルと比して一番違ったところは、その音という音がオーディエンスに向かって鳴らされているような錯覚を俺が起こす、
というか「気がする」ってことなんだけどね、とにかくステージからこっち側へ叩き付けるような音が来ていた。
新生児デザート・イーグルはあっちからもこっちからも音がしている感じで、それがスキルなのか機材なのか知らないけれど、
何となく散漫というか、迫力という部分で負けていたと思う。


今日は打ち上げもなく、それを楽しみにして地元に帰って待っていた俺と連れのK君は落胆し、本屋で並んで立ち読みしたエロ本について話しながら家路に着いた。


(画像はマツダRX-8 mazdaspeed version)